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解説記事

システム開発を頼む前に整理しておくと話が早い、5つのこと

はじめに

システム開発を外注しようとするとき、多くの方が「要件をちゃんと固めてからでないと相談できない」と考えます。実はこれは誤解で、要件を固めるのは開発会社と一緒にやればいい仕事です。生煮えのまま相談してもらって構いません。

ただ、経験上、相談の前にこの5つだけ手元で整理されていると、見積もりの精度と速度がまったく変わります。どれも技術の知識は不要です。

1. 「誰の、どの作業が楽になれば成功か」を一文で

「在庫管理システムが欲しい」よりも、「倉庫担当の田中さんが毎晩1時間かけているExcel転記をなくしたい」の方が、圧倒的に良い相談です。システムの名前ではなく、楽になる人と作業を特定してください。ここが曖昧なまま作ると、立派だけど誰も使わないシステムが生まれます。

2. 「必須」と「あったら嬉しい」を分ける

やりたいことをすべて並べたうえで、「これがないと意味がない」ものに印をつけてください。全部を最初から作ると、費用も期間も膨らみます。必須だけで小さく始めて、実際に使いながら足していく方が、結果的に良いものになります——そして、たいてい安く済みます。

3. 動かせない日付があるか

「キャンペーン開始日が決まっている」「決算までに入れたい」など、動かせない日付があるなら最初に伝えてください。逆算して間に合わない場合、範囲を削るのか、日付をずらすのか、初日に判断できます。終盤に発覚するのが一番の不幸です。

4. 今、その業務がどう回っているか

現状の業務の流れ(Excelなのか、紙なのか、口頭なのか)を、ありのまま話せるようにしておいてください。恥ずかしがって「ちゃんとしてる風」に説明されると、実態に合わないシステムができあがります。現場の生々しい実情ほど、設計の役に立つ情報はありません。

5. 誰が仕様を決められるのか

開発が始まると、「この場合はどっちの動きが正しいですか?」という細かい質問が何十回も発生します。そのたびに社内で決裁を仰いでいると、開発は簡単に止まります。細かい仕様を即決できる人をひとり決めておく——これだけで開発の速度は目に見えて変わります。

おわりに

この5つが揃っていなくても、相談は受けられます。私たちの初回のヒアリングは、まさにこれらを一緒に整理する時間です。ただ、事前に少しでも考えてあると、その分だけ早く、正確な見積もりにたどり着けます。

「何から相談していいか分からない」——その状態のままで大丈夫です。まずお話を聞かせてください。